シンガポールの特許ファストトラックプログラム

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シンガポール知的財産庁(IPOS)は、シンガポールにおける特許の申請から付与までのプロセスを加速化する、新しいファストトラックプログラム(「SG特許ファストトラック」と命名)を開始しました。このプログラムはすべての技術分野の特許出願で利用可能であり、それぞれ2018年および2019年に開始され、技術に特化した「フィンテックファストトラック」プログラムおよび「人工知能(AI)加速イニシアチブ」プログラムに置き換わるものです。

この2年間のパイロットプログラムは2020年5月4日に開始され、2022年4月29日に終了することが予定されています。従来の典型的な特許出願では特許権の取得まで少なくとも2年間かかっていたところ、このプログラムの下では、出願人はわずか6か月の短期間で特許権を取得することを期待できます。このプログラムへ参加するための追加費用は求められません。

SG特許ファストトラックプログラムを通じて、より早い段階で発明の特許性に関する意見を出願人に提供することができます。また、出願人はシンガポールでの肯定的な審査結果を利用し、対応外国出願の審査を(特許審査ハイウェイ(「PPH」)やASEAN特許審査協力(「ASPEC」)プログラムなどを通じて)迅速化することもできます。

このプログラムに参加するには、シンガポールで第一国出願を行い(つまり優先権の主張はなし)、請求項が20を超えないことが要件となります。また、総合調査および審査の請求をその出願の出願日に行い、迅速化を求める理由と発明の技術分野とを特定する文書を添付する必要があります。

ただし、SG特許ファストトラックプログラムは、現在、1ヶ月当たり5件の出願のみ先着順で受け付けています。さらに、IPOSは、現在、エンティティ(個人および法人)ごとに年間10件の申請数の制限を設けています。

詳細はこちらをご覧ください。

この記事は最初に2020年5月4日に英語で公開されました


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