Sheppard Cycles Australia Pty Ltd v iRIDE Limited [2019] NZIPOTM 18 (2019年7月19日)
IRIDEは、「iRIDE」およびさまざまにスタイル化された「IRIDE」に関するニュージーランド商標登録第852906号および第1021488号の所有者で、これらの登録は共に異議を申し立てられた出願と類似の商品および同じサービスを包含します。
口頭審理ではIRIDEにより以下の3つの根拠が申立てられました。
- 異議を申し立てられた標章の使用は、虚偽または混同を引き起こす可能性がある。-第17条(1)(a)
- 異議を申し立てられた標章は、異議申立人の登録商標と類似し、異議を申し立てられた標章の使用は虚偽を引き起こす可能性がある。-第25条(1) (a)
- 異議を申し立てられた標章の使用は、詐称通用(passing off)を構成する可能性があり、1968年公正貿易法の違反に及ぶため、法に反する。-第17条(1)(b)
異議を申し立てられた標章が登録商標と同一または類似であるか決定するにあたり、Sheppard Cyclesは、答弁書において当該出願は類似の商品およびサービスのためであることを明白に認めたことが判示され、従ってその側面は決定する必要がありませんでした。また、これらの標章は、「マイ(MY)」と「アイ(I)」とが同じ母音を共有するため、聴覚および視覚において類似することも判示されました。さらに、共通の要素、ライド(RIDE)に関しては、この単語に対する多数の登録がありふれたものになっていたことが考慮され、説明的であるとみなされました。また、これらの標章の概念は共に、一人称への参照であることが類似するとも判示されました。上記に基づきこれらの標章は類似し、混同を招く可能性があるとされました。
証拠に基づき、IRIDEはその標章の閾値認識を満たすのに十分な評判があることを証明したと判示されました。また、1968年公正取引法の詐称通用および違反も証明されました。顧客は自転車のブランドと製造元に関して十分に知識があり、Sheppard Cyclesは市場の下層に集中しIRIDEは同じ市場の上層に集中するため混乱はない、というSheppard Cyclesの主張は奏功しませんでした。よって、異議申立は成功しました。
本記事はAarthi SingaraveluおよびDaniel Wilsonによって書かれました。
この記事は最初に2019年8月27日に英語で公開されました
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