2018年12月および2019年6月の弊所からのご報告に続き、この度ニュージーランドにおける特許費用の値上げが確定しました。
ニュージーランド政府の内閣および執行院は、最近になり、いくつかの特許サービスの費用が2020年2月13日付で値上げされると発表しました。
本記事では、特許料金にどのような変更が導入されるか概説し、すべてのニュージーランド出願人はこれらの変更が実施される前に自ら出願の状況を見直されるよう強くお勧めします。
超過クレーム費用
最も顕著な変更は超過クレーム費用の導入です。これは、審査期間中のいずれかの時点で少なくとも25項のクレームが係属していたあらゆる出願において受理(すなわち許可)後に支払うべきものです。
支払うべき費用は、審査期間中のいずれかの時点において係属しているクレームの最大数に基づいて、25項のクレームを超える場合、1セット5項のクレームからなるセット毎につきNZ$120です。
これらの超過クレーム費用の計算方式は、当初の案(以前に考察した)と比較していくぶんか単純になりましたが、実質的には変わっていません。計算方法は審査請求を行ってから出願が許可されるまでのいずれかの時点において係属しているクレームの最大数に基づくため、審査プロセス全体における総クレーム数を注視する必要があります。同様に、25項より多いクレームを有するPCT出願の場合、審査を請求する前に補正することをある程度考慮する必要があるかもしれません。
2020年2月13日以後、ニュージーランドにおける審査請求費用もNZ$500からNZ$750へ顕著に値上げされます。
推奨事項
超過クレーム費用および値上げ後の審査費用は、2020年2月13日以後に審査請求が行われる出願についてのみ支払いが求められるようになります。従って、これらの追加費用を避けるために、現在係属中の案件を持つニュージーランド出願人は自らの出願を見直し、2020年2月13日より前に審査を請求を行うことを検討すべきです。また、この日以後に審査を請求する場合には、審査請求前にクレームの数を減らすことを検討すべきでしょう。
ご不明の点がありましたら選択肢を検討するため、ご連絡ください。
年金料金
以前ご報告した変更の提案が政府によって全て認められたため、特許更新料および維持手数料も顕著な値上げが予定されています。
2020年2月13日以後に次回更新支払い期間が開始するすべての特許および出願では、支払うべき更新料が4~9年目が$200($100から値上げ)、10~14年目が$450($200から値上げ)、15~19年目が$1,000($350から値上げ)となります。なお、更新期間は出願日の年応答日の3ヶ月前に開始するため、2020年5月13日以後に年応答日を有する特許および出願に初めて影響を及ぼし始めます。
この記事は最初に2019年9月25日に英語で公開されました
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