• 商標とは何ですか?

    商標とはブランドです。法律用語では、商業者の商品またはサービスを他者の商品またはサービスと区別するために使用される標識(sign)を意味します。大部分の商標は、文字もしくは図形、またはその組み合わせからなります。しかし、色、形状、音、包装形態ならびにこれらの要素の組み合わせを登録することも可能です。

  • なぜ商標は重要なのですか?

    商標およびそれが付帯した信用は多くの場合、ビジネスにおける最も価値ある資産です。オンライン取引およびソーシャルメディアの増加により、商標保護の重要性が著しく高まりました。商標の使用を誤るとビジネスの評判を著しく損ないかねず、これらの影響は、オンラインで消費者が購入を決定し、意見を表明することが容易になることにより拡大されます。

    オンライン取引およびソーシャルメディアのサイトには、ブランド所有者がその権利を保護することを可能にする仕組みも備えています。一般的に、これらの仕組みは、商標が登録されている場合にのみ使用することができます。

  • 商標権保護と著作権保護の違いは何ですか?

    商標法は、ブランドの保護を目的としています。著作権法は創造性の保護を目的としています。商標登録は、登録されている商品またはサービスに対して独占的に商標を使用する法的権利を所有者に与えます。

    著作権は、独創的な作品(美術、文学、音楽および劇作品)における権利を自動的に付与します。これらの権利により、著作権所有者は他者が無許可の複製物または翻案物を製作することを阻止することができます。ブランドは、著作権法に基づいてある程度の限定された保護を受けることができます。例えば、ブランドのロゴを芸術作品として、著作権に基づきある程度保護することができます。場合によっては、これにより著作権所有者がロゴの直接的な複製を防ぐのに十分な場合があります。

    しかし、著作権がブランド名を保護できる可能性は非常に低いです。ブランド名は通常、文学または芸術作品としての要件を満たしません。従ってブランドを保護するために著作権法に依存するのは良い手段ではありません。

  • 商標を登録する利点は、何ですか?

    登録商標には未登録の商標に比べて以下の顕著な利点があります。

    • 登録商標の所有者は、法令に基づき強力な強制力のある権利を有します。登録商標の侵害が認められるには、侵害している標章(mark)が混乱を招く可能性があるということだけでよく、これは未登録の商標の場合より適用範囲の広い要件です。
    • 登録商標は、標章の知名度を証明することなく実施することもできます。
    • 登録商標は、他の登録商標への侵害の主張に対して法定な抗弁を提供します。
    • 登録商標は、信用を伴ってまたは伴わず譲渡することができます。
  • 商号を登録しました。なぜ商標も登録した方がよいのでしょうか?

    商号の登録は、人(会社を含む)が自身のものでない名前を使って取引しようとする場合に必須です。商号を登録しないと罰則があります。しかし、登録された商号は、法的強制力のある権利は提供しません。また、登録商号は、他の誰かが同じ名前を商標として登録することを妨げるものではありません。

    要するに、登録商号は、ブランドにとって有効となる保護をまったく提供しません。紛らわしい類似の名前を使用しようとする他者を阻止するための強力な法的権利を企業に提供するのは、登録商標のみです。

  • URLを商標にすることはできますか?

    URLも潜在的には商標として登録可能で、他の商標と同じように査定されます。ただし、多くの場合URL全体よりも単純にURLの識別子(つまりブランド要素)を登録したほうが良いでしょう。例外は、URL全体がその事業のブランドである場合です。

  • 記述的な用語を商標として登録することはできますか?

    理論的にはどんなものでも商標として登録することができます。しかし、現実には多くの場合、記述的標章(descriptive mark)を登録することは困難です。場合によっては使用を通じて記述的標章が市場における顕著な知名度を獲得していることがあるでしょう。これらの場合には記述的標章を登録することができます。

  • 誰が商標を所有するのですか?

    商標の所有権は、複雑な問題となり得ます。今までその商標が使用されず、かつ登録もされていなければ、その商標を使用する真正な意図を有して登録を申請した最初の人が所有者とみなされることが多いでしょう。もし商標がすでに使用されている場合は、通常、最初の使用者が所有者とみなされます(最初の使用日より前に別の人が商標登録の申請をしていた場合を除きます)。

    商標における所有権は、譲渡することもできます。このような場合、「譲受人」を所有者とみなすことができます。

  • 2名以上の人が同じ商標を持つことはできますか?

    はい。ただし、それぞれの使用が消費者に誤認または混同を招かないという条件があります。例えば「Pulsar」は、異なる所有者によって自動車(日産)および時計(セイコー)に使用されています。また限定的ですが、同じまたは類似の製品であっても異なる所有者が同じ商標を所有できることもあります。例えば、2名の人が正直にかつ互いに知らずに同じまたは非常に類似した商標を使用していた場合、両者に登録資格がある可能性があります。

  • 商標の登録期間はどのくらいですか?

    最初の登録期間は、出願日から10年です。登録は、10年ごとに更新することができます。国によっては更新手数料が支払われ、他の人によって異議申立されなければ商標を無期限登録することができます。

    国によっては(例えば米国)、商標登録を維持するために使用の証拠を定期的に提出する必要があります。

  • 商標登録は、一か国においてのみ有効なのですか?

    登録商標は、その商標が登録された国においてのみ法的強制力のある権利を提供します。しかし、一か国において商標を登録すると、その商標を海外で登録することが容易になります。大部分の企業にとって、自身の商標を自身の主事業国において登録することは、対象となる主要な市場で保護を取得するための最初のステップとなります。

  • 登録商標を使用しないとどうなりますか?

    国によって規則が違います。例えばオーストラリアでは、登録から少なくとも5年経過していてかつ連続して3年間使用されていない商標は、非使用を理由に登録簿から削除することができます。これは通常、利害関係者が登録官にその商標を削除するよう請求した場合にのみ起きます。同じような規則は他の国でも適用されていますが、対象となる期間は異なることがあります。

  • どのようにして商標を特定したらよいのでしょうか?

    Ⓡまたは(TM)記号を使用することは必須ではありません。しかし、登録商標の場合、所有者はⓇまたは(TM)記号のどちらかの使用を選ぶことができます。未登録の商標の場合、(TM)を使用することができます。未登録の商標にⓇ記号を使用することは、1995年商標法において違反行為とされています。

  • どこから始めたらよいのでしょうか?

    商標保護のニーズについてぜひ当事務所へご相談ください。必要な手順および費用についてアドバイスいたします。詳しい情報がご入用の場合はお問合せください。


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