シンガポール|PPHパイロット制度において庁費用の一部返金が可能に

この記事は最初に2025年10月2日に英語で公開されました

シンガポール知的財産庁(Intellectual Property Office of Singapore, IPOS)は、企業のPatent Prosecution Highway(PPH)への参入を支援する新たなイニシアティブを発表しました。このパイロット制度では、調査およびまたは審査請求にかかる庁費用について一部返金が可能となります。

このパイロット制度は 2025年9月15日から少なくとも2年間実施され、PPH請求が行われた標準特許出願に適用されます。30以上のPPHパートナーを有するIPOSは、これにより出願人にとって以下のような複数のメリットがあるとしています。 

  • 特許付与の可能性の上昇 – シンガポールで94% 
  • 最初の見解書(Written Opinion)発行の迅速化 – PPH請求日から 10 か月以内 
  • 見解書の発行数の削減 – 約70% の特許が 1つの 見解書 のみで特許付与 

IPOS PPH パイロット制度の特徴 

  • 期間:2025年9月15日から2027年12月31日(両日を含む) 
  • 適用対象:調査およびまたは審査(S&E/E)請求を伴う標準特許出願。審査請求時、または審査請求後かつ調査・審査が開始される前にPPH請求が可能。 
  • 返金:PPH 請求が受理されると、 調査およびまたは審査請求時に支払われた庁費用の 30% が 1か月から2か月以内に返金される。

審査迅速化プログラムを柔軟に活用する 

返金措置と併せて、シンガポールでは PPH 以外の審査迅速化プログラムを引き続き柔軟に利用することが可能です。 

例えば、出願人は シンガポール知的財産庁 が提供する国内および地域に特化したファストトラック制度である SG Patents FastASEAN Patent Examination Co-operation(ASPEC)、カンボジアおよびラオスとの 再登録プログラム(re-registration programmes)、さらにインドネシアおよびベトナムとの 共同調査および審査(Collaborative Search and Examination)など を選択できます。 

これにより、企業は自社の技術分野および商業戦略に最も適した審査迅速化ルートを選択でき、場合によってはコスト削減の利益も得ることができます。 

出願人にとっての利点 

  1. コスト削減:審査を迅速化しながら、調査およびまたは審査費用の 30% を回収可能。 
  2. 迅速な特許付与:PPH の利用によりシンガポールでの特許査定までの期間を大幅に短縮でき、イノベーションの商業的価値が向上。 
  3. 戦略的優位性:東南アジアの 知財 ハブであるシンガポールで早期に特許権を取得することで、投資機会、コラボレーション、そしてマーケット参入の強化につながる。また、シンガポール出願で得られた拒絶理由のない審査結果(Examination Report)は、ASPEC プログラムを通じて ASEAN 諸国での審査を迅速化するために利用可能であり、特許査定までの期間短縮に寄与する。 

当所がお手伝いできること 

本パイロット制度は、シンガポールが知財制度の継続的な改善に取り組んでいることを示しています。イノベーターにとって、PPH は時間とコストの両方で利点を提供します。 

当所のシンガポールおよびアジア太平洋地域全体の知財専門家は、最新の制度に常に精通しており、出願人および企業が戦略的にイノベーションを保護できるようサポートいたします。 

サポートが必要な場合は、当チームまでご連絡ください。 

詳細情報:IPOS Circular No. 4/2025

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