この記事は最初に2025年2月25日に英語で公開されました
2025年1月18日付けで、マレーシア知的財産公社(the Intellectual Property Corporation of Malaysia、MyIPO)およびシンガポール知的財産庁(the Intellectual Property Office of Singapore、IPOS)は、特許審査ハイウェイ(Patent Prosecution Highway、PPH)パイロットプログラムを開始しました。
このイニシアチブにより、出願人は、一方の庁によって確立された好ましい審査結果に基づいて、他方の庁で迅速化した審査を申請することができます。このプログラムは、2027年1月18日までの2年間継続します。
MyIPOおよびIPOSの両方の出願が、同じ先の出願日または優先日を共有する必要があり、後続審査庁(Office of Later Examination、OLE)出願における全てのクレームが、先行審査庁(Office of Earlier Examination、OEE)出願において許可可能/特許性ありとみなされた1つ以上のクレームに十分対応している必要があります。
特に、IPOSがISAまたはIPEAとなったPCT出願は、MyIPOでのPPH申請の根拠となりえます。しかしながら、マレーシアの実用新案は、IPOSでのPPH申請のための根拠として使用することはできません。
OLEでの各PPHの申請は、以下の文書を添えて提出する必要があります。
- OEEによって発行された全てのオフィスアクションの写し
- OEEによって許可可能と判断された全てのクレームの写し
- OLE出願におけるクレームが、OEE出願において許可されたクレームにどのように対応するのかを示すクレーム対応表
- OEE審査官によって引用された文献:
- IPOSでのPPH申請:MyIPO審査官によって引用された文献の提出は求められませんが、後日、IPOSが出願人に対して引用された文献の写しの提出を求める場合があります。
- MyIPOでのPPH申請:IPOS審査官によって引用された特許文献の提出は求められませんが、後日、MyIPOが出願人に対して特許文献の写しの提出を求める場合があります。非特許文献は、必ず提出する必要があります。
MyIPOとIPOSとの間のPPHパイロットプログラムの開始は、2つの庁の特許協力を強化する上で、重要な一歩となります。
一方の庁の審査結果を利用して、他方の庁での審査過程を迅速化することにより、出願人は、より早く、より効率的に特許の中間手続きを行う恩恵を受けることができます。
本プログラムに関するさらなる詳細につきましては、弊所チームへお問い合わせください。
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出願のご指示等につきましては、通常のメールアドレスに英語でお送りいただけると幸いです。
